今回の記事では、web系のスクールを実際に卒業して感じた
- スクール向いてる人
- スクール向いてない人
の特徴について分析したいと思います。
というのも私自身、元々超独学志向の人間でした。
懐疑的になるタイプですし、昔の自分でしたら本気で「スクールなんてお金の無駄」と一蹴して検討すらしなかったと思います。
そんな私がwebスクールに通おうと思った理由は
- 塾講師のアルバイト
を学生時代に長くした経験から、色々な受験生を見てきて「スクールを活かせるか否かは生徒次第だな」と考え改める気づきがあったからです。
これはおそらく大人のwebスクール利用にも当てはまると思うので、以下webスクールを検討している方は参考にしてください。
webスクールは金の無駄?(昔の私の考え方)
まず、webスクールはお金の無駄(=独学のほうが良い)という以前の私の考え方についてまとめておきます。
当時の私は、塾というものに通ったことがなかったので
- お金がもったいない
- 独学でやったほうが早い
- 本を読めば全部そこに書いてある
という発想の持ち主でした。
塾講師のアルバイトをしながら決して口にはしませんでしたが、本気で「この塾代で参考書を大量に買って自分で勉強すればいいのに」と生徒を見ながら思っていました。
というのも、結局は生徒本人の学力やモチベーション次第なので、教える側にできることなんてほとんどないんです。
世の中には、すごく良い参考書がたくさんあるし、ネットを見れば情報も転がっている。
わざわざ、時間を割いて塾に来て、与えられた教材だけをやって効率が悪い。
塾に行って、ひたすら受け身で、与えられた課題だけやって、自分では何も考えず、週数時間の学習で簡単に志望校に受かる、できなかったら塾もしくは講師のせい。
そんなウマイ話あるわけないじゃん…
塾に行くよりも、独学で勉強するほうがよっぽどコスパもいいし、自分で考える力もつくのに。
そんな風に思いながら、ニコニコ生徒の勉強を見ていました。
多分、世の中のwebスクールはお金のムダ派(=独学主義)の方もおそらく同じような考えなのではないかな、と感じます。
生徒の「目」をみるだけで「良い受験」をするかがわかる
そんな私でしたが、塾講師を2~3年と続けていくうちに徐々に考えに変化が訪れたんです。
というのも、大学受験の結果を見る前から(というか教え始めて1~2ヶ月もすれば)その子が「良い受験をするか否か」が直感でわかるようになってきたんです。
「目」を見ればわかるってなんやねん
と思われるかもしれませんが、本当にわかりやすいんです。
生徒の「目」に宿る
- やる気
- 本気
- 決意
といったら良いのでしょうか。
目標達成に対するモチベーションの高さって思っている以上に、教える側に伝わってしまうんです。
「良い受験」というのは必ずしも、第一志望に受かることを指しません。
仮に第二希望だとしても(もしくは浪人になったとしても)そういう子たちは
- これ以上ないくらい全力を出した
- 我が受験に悔いなし
- これが自分の実力で100%やりきった
といった清々しい顔で、前向きに次のステップに進んでいくんです。
必死で努力した第一希望に落ちて滑り止めの進学になってしまったのにも関わらず
大学生活が楽しみです!ありがとうございました!
とカラッと爽やかな挨拶をして去っていた生徒がいました。
教える側の自分がむしろ、こういった生徒たちの姿にリスペクトのようなものを抱いていました。
そして、実際にwebスクールに通う際に彼らの姿を何度も思い出すことで、非常に助けられるものがありました。
ということで以下、私が思う「スクール向いている」生徒の特徴である
- モチベーションが高い
- 決意が揺らがない(=メンタル安定)
- 行動する
- 素直
- 質問がうまい
- スクールを「軽視」も「過大視」もしない
- スクールを「ツール」として使える
についてまとめて行きたいと思います。
モチベーションが高い
第一に大切なのが、モチベーションの高さです。
- 親に言われて無理やり…
- みんなが通っているから…
- なんとなく為になりそうだから…
といったボンヤリ感がなく「自分で決めてここに来たという当事者意識がある」というのが、大きなポイントになってきます。
受験において一番大事なのは、学力ではなく確実に
- モチベーションの維持
- メンタルコントロール
です。
感情のコントロールがうまく、あまり(自分の野力不足や学力に)悩まない傾向があり、目標がブレない。
かつ、目の前の課題に集中しているというのが基本的な特徴でした。
決意が揺らがない(=メンタルコントロール)
2つ目は、ゆるぎない決意(目標)があるという点です。
モチベーションと共通する部分はあるのですが、最初はモチベーションが高くても
- 徐々に揺らいでしまう
- 目標がブレブレになりがち
- 目標達成できるか懐疑的になりがち
なタイプだと(例え高い意識をもっていても)自分の感情に振り回されてしまい、100%目の前の課題に集中できないという傾向が見られます。
よくあるのが「〇〇○したいが、自分には無理だと思う」という疑いの気持ちが大きくて、自己防衛本能(本気を出してダメだったら怖い)から、あえてほどほどにしかやらないパターンです。
目標と能力のギャップを埋めることに全力を出さない、でも意識は比較的高い。
なので、与えられた課題は一応やる。
でも、それを何のためにやるかという強い動機は見失っている。
そして「本気を出した」という達成感もないので、結果が出てもずっと引きずり続ける傾向にある。
このタイプは、とにかく悩んでいることが多く、勢いがないです。
悩む=勉強するではないのに…
また、挑戦する前から諦めてしまいがち(もっと簡単な志望校にしたほうがいいかも…みたいな感じになりがち)なのですが、自分の本心とのギャップがあるため、ずっとモヤモヤしています。
意識を自分(=内)ではなく、外(=今やるべきこと)に集中できているか否かが、かなり大きな違いであり分かれ目だなと感じます。
モチベーションの高さは「気持ち」ではなく「行動」に宿る
次に大事なのが「行動」です。
例えば、どんなに「A大学に行きたい」と強く思っている(=感情をもっている)生徒でも
- 宿題しない
- テストは放置
- 参考書は読まない
- 間違いを見直さない
- 予習&復習をしない
といった状態では、絶対に合格はできません。
ここまで極端ではないのですが「感情(~したい)」と「行動(実現するためにすること)」のギャップが激しい生徒ほど、悩みがちで主体性に乏しい傾向にありました。
大事なのは「気持ち(感情)」というよりも決意に基づく「行動」なのですが、自分自身の感情は「すごく悩んでいる」ためものすごく頑張っているという自負をもっていたりします。
逆にモチベーションが高く目標がブレず「行動」するタイプは
- 量を意識する
- 集中力が高い
- 課題を確実にこなす
- 空いてる時間をフル活用
悩む時間があったら手を動かして、1歩でも前に進もうという勢いがありました。
「時間」より「量」を数字で意識するタイプが多かった
また、参考書や勉強法に関しても
- どれを使おうかな
- もっと良いやり方があるかな
- まだ途中だけど別のを試したほうがいいかも
と悩むことがほとんどなく、徹底的に「これだ」と決めたら最後まで繰り返しやり込むタイプが多かったです(また、軌道修正する際もスパッと決めてサッサとやる感じでした)
ためらいがあまりなく全力を出し切るという姿勢は、とにかく共通点だと思います。
特にスクールが向いている人の特徴
ただここまで解説した3つ
- モチベーションが高い
- 目標が揺らがない(メンタル安定)
- 行動する
以上、3つの特徴は
- 独学
- スクール
どちらで学んでも、結局はうまくいくタイプの特徴なのではないかな…と思う部分があります。
なので、ここからさらに詳細に独学ではなく外部からの学びを活かして実力を伸ばせるタイプの傾向を見ていきます。
素直である
まず、意外と向き不向きの分かれ目になりそうなのがこちら
素直さ
です。
この点、私には元々乏しい点でもあり生徒の姿を見ていて学びになることが多かったです。
これは「受け身である」という意味でなく、うまくいえないのですが
- 柔軟性がある
- 人の意見を取り入れる
- 自分のやり方に固執しない
というスポンジのような性格の人(=我があまりないといえばいいのか…こだわりがあまりないというか…)を指します。
こういったタイプは経験者のアドバイスをスポンジみたいにぐんぐん吸収するので、教える人がいることでかなり効率よく伸びるタイプです。
むしろ独学より圧倒的に効率が良いと見ていて感じましたし、こういった傾向がある人はスクールをかなりうまく活用できると思います。
質問がうまい
次のタイプは、質問がうまいタイプの人です。
基本的に、スクールだろうが独学だろうが元々能力が高いタイプというのがいます。
(優秀なので結局伸びるのですが)こういうタイプの中には、興味をもって質問してこない(=人に聞くのにためらいがあるor優秀な自覚がありプライド高めな人)がいます。
が、特にスクール似通うことで特に際立って伸びる傾向がある生徒は逆に「質問力」があるタイプです。
そのうえで着眼点が良いタイプは、スクールを活かせると思います。
具体的には
- 疑問点が明確
- 自力で必死に考えたうえで質問する
- 人との対話するのが好き
- プライド<知的好奇心
- 1を聞いて10を学ぶ
といった傾向にありました。
質問を講師にポンポンとぶつけるのですが、同じことを何度も聞くのでは決してなく、疑問点を解決してさらに応用に活かそうという意識が高かったです。
かつ質問することで「できないと思われるのは嫌だな…」という発想がなく、学びを得たいという意欲が勝っていて人に助けを求めるのを躊躇わないタイプです。
あと、他人の目を意識して自分を優秀に見せたいという気持ちが薄く、間違えることにも抵抗がない(が、全力は尽くすタイプ)です。
質問センスが高く、プライドなくて人懐こい感じ
知的好奇心が高く、かつ人を信頼して質問したり助けを求めるのに抵抗がないタイプはスクール向きだなと感じました。
スクールを「軽視」もしないし「過大視」もしない
もうひとつ大きな点が
良い意味でスクールに期待をしていない
という傾向です。
勿論(大人になってからの学びですと自分でお金も払いますし)結果を出すためにスクールに通うのだから、期待も大きくなると思います。
でも、結局は自分次第でスクールは数ある学習方法の1つでしかありません(その意味では独学と同じです)
つまり
- スクールに入れば目標達成できる
- 言われたことをやればうまくいく
- 自分がうまくいくかはスクール次第
という受け身の発想ではなく、自分の手の中にあるツールとして、持ち主である自分がそれを使っているという感覚をきちんともっているか、という点です。
主体が塾(スクール)にあるのではなく、自分にある。
これが、かなり大きな分かれ目だと思います。
なんというかすごく主体的なんですよね。
教えている側が質問されながら「この子うまく塾を使ってるな~」と感心するような気持ちになって、相手の掌で転がされているような錯覚を覚えることすらありました。
目が違う、というのもやはり比喩的な意味ではなく、本当に違うんです。
でも、教える側を軽んじているわけでもなく効率よく活用して、じゃんじゃんと吸収していく感じ。
スクールを軽視せず過大視もしないのは、大切なポイント
スクールや講師に対する過度な期待がないので自立していますし、かつ軽視もしていないので必要なことはじゃんじゃんと取り入れて独学よりも早く学んでいくタイプ。
なんとなくメンタルコントロールにも通じる点があるかな、とも感じました。
スクールを「ツール」としてフル活用する
最後が、一番のポイントなのですがスクールを「ツール」としてフル活用できる人は向いてると思います。
具体的には
- 施設
- 教材
- 講師とのやり取り
- その他特典など
を余すことなくフル活用できるタイプです。
それだけでなく、特に大切なのが
- 機会(チャンス)
- 他者の目
をうまく活用しているかどうかです。
課題Aをただこなずだけでは絶対に終わらない
まず機会(チャンス)ですが、例えば課題Aがあるとしたらそれをやるだけでは絶対終わらないタイプがいます。
- 関連する他の内容も調べる
- 言われなくても繰り返しやる
- 別のやり方を探す
- 前に学んだやり方を試す場に変える
- 学んだことの応用を求める
といった感じで、Aだけでなく自らA’に転換できるタイプです。
こういう人はアドバイスや課題はスクールに用意してもらって(=効率重視)じゃんじゃん先に進もうとするので(=発展を求めて質問したり追加の課題を求める)ので、強いです。
とにかく課題に対して「なにか他にできることがないか?」とプラスαの学びを探そうとする姿勢は、大切だなと感じました。
他者の目を導入することによる、モチベーション維持
もう一つが、他者の目の活用です。
他者の目を導入することによる、モチベーションの維持
これが、独学派との分かれ目だと思います。
というのも独学で結果が出せる人は
- 自己管理能力が高い
- 誰に見られていなくても続けられる
- 自分で立てた目標を達成できる
- 締め切りなども自分で設定して守れる
つまりストイックというか、他者の目がなくても頑張れる継続力のようなものがあるんですね。
思えば私自身、大学受験で塾に通わなかったのも高校という環境や親元や教師の目という、他者の目が合ったからこそ行動に繋げられた部分がありました。
勿論、独学で強い意志をもってやれる人もいます。
が、他者の目を導入することによって一気に能力を開花するタイプというのがいるのも事実です。
特に新しいことを始めるときは気が重かったり、目標が高いからこそやる前に潰れてしまうタイプも少なくありません。
あまりストイックではないという自負があるからこそ
- スケジュール管理
- 課題設定
- 締め切り
などを他者の監視がある程度存在する場所に託し、モチベーション維持のための「ツール」としてフル活用する。
こういう使い方をうまくしているタイプで、急激に成績がアップした生徒が自分の関わった中にもいました。
それを見ていて、スクールを「ツールとしてフル活用」することで独学以上に効率よく、目標達成を目指す学びもあるんだなと気付かされるものがありました。
そして繰り返しますが、あくまでスクールは「ツール」なので「責任の分散」するためのものではなく、常に学びの当事者意識が大事なんだなと深く心に刻むことになりました。
スクールに向いていないタイプ
ここまでの話を総合して、逆にスクールに向いていないタイプの特徴も考えていきます。
やはり
- 我が強い
- こだわりがある
- 質問するのが苦手(プライド高い)
- 懐疑的(=悩みやすい)
- 期待しすぎ(=依存度高め)
- 自分でペース配分したい
という人には、スクールは不向きかなと思います。
悩みやすいタイプは、大事な決断を時に他人に委ねてしまうことがあります。
そういう意味でもスクールに依存してしまったり、通うことになっても腹をくくれずに本気を出せないという流れになるかもしれません。
なので、決断を自分で引き受けるという意味でもなるべく独学志向で学びを得ていく方が良いのでは、と個人的には感じました。
あとは自分のやり方がはっきりしている人や、決められた教材や課題をやるのが苦手な人、他人を頼ったり質問するのが苦手な人は逆にストレスになるかもしれません。
独学のほうが向いてる人もいるけど
正直、能力の有無とは全く関係ない
その人の性格(=ストイック、誰かと学んだほうが頑張れる、質問大好き、悩みやすいなど)によって不向きは大きく分かれると思います。
まとめ|スクールの向き&不向きは環境や性格によって異なる
ということで、自分がwebスクールに通うまでに考えた
- スクールの向き&不向きの特徴
をまとめてみました。
実際、私はスクールに向くか向かないかといったら、元々向かないタイプかも知れません。
が、色々と経験して考え方が変わったのは大きいかもしれません。
というのも今まで色々なことを独学でやってきましたが、とりわけ素晴らしい結果を出せたものがあるかというと決してそうではなく、むしろ遠回りしたんじゃないかなと感じることが多くなってきたのです。
昔はどこかで
独学>スクール
って思っている自分がいたのですが、結局はAを選ぶかBを選ぶかという単なる選択の違いなので優劣も何もないよな…と悟るような気持ちもありました。
独学よりも人脈が広がったり、効率良いことはやはり多い気もしました。
また、コロナで人と合う機会も減り、スケジュール管理もできず時間を無駄にしてしまうことが増えていたので、タイミングとしては良い選択だったと考えています。
今回の記事にもまとめたことを意識してスクールに通ったおかげで後悔はありませんし、良い選択だったかなと清々しい気持ちもあるので、塾講師時代に関わった生徒たちのおかげだなと思いました。
私見のまとめではありますが、少しでもwebスクールに通おうか悩んでいる人の参考になったら嬉しいです。